図書館事業について管理会計的に考えてみた

先日木津川市奈良市と提携し、木津川市民でも奈良市の図書館が利用できるようになったと投稿しました。

木津川市民(京都府民)だけど奈良市立図書館から本が借りれた!

これについて管理会計的に考えてみました。

管理会計の投資意思決定の手法を当てはめて考えます。

目標:奈良市木津川市が近接する地域に住む木津川市民約1万人の図書館利用を可能とする。

方法はいくつかあると思いますが、現実的な次の3つの方法で考えてみたいと思います。(ちなみに、全くの独自試算で、実際の検討内容や金額を表したものではありません)

A案 B案 C案
方法 移動図書館 新規建設 奈良市図書館提携
メリット※ 比較的容易に導入

終了も容易

住民サービスの質の向上 比較的容易に導入

終了も容易

奈良市との連携力が高まる

デメリット※ 利用者が利用しづらいため利用が伸びない 導入に時間、手間を要する

耐用年数期間拘束される。機動的利用ができない

独自事業の展開がしづらい
コスト

(初年度)

510万円

①車両:300万円

②人件費:200万円

(嘱託職員1名増員)

③燃料費等:10万円

5億2千万円

①建設費2億円(土地は既存で保有しているものとし、今回は考慮しない)

②運営経費(人件費、利息含む)1億2千万円

③図書2億円

吹田市図書館(中央館1、地域6館、分室2)を参考に、9で割戻した。

420万円

①登録者負担金

400円×3,000人(住民1万人の3割が登録)

②利用者負担金

100円×3,000人×10回

負担金の額は予算書を探したが見つからなかったため、独自に想定

コスト

(50年)

(B案(建設)に合わせる)

1億3,500万円

①3,000万円(耐用年数5年とし10回購入)

②200万円×50年

③10万円×50年

67億2700万円

①初年度2億円

②1億2千万円×50年

③初年度2億円、追加購入300万円×49年

④大規模改修:1.2億円(ふるさと財団の改修坪単価40万×1000㎡)

⑤最終年度撤去費:2千万円

1億7,080万円

2年目以降は年間1000人登録とする。

初年度 120万円

2年目以降 40万円×49年

②300万円×50年

事務量 きわめて大 すこぶる小

※運営者側から見たもの

結果は、初年度は圧倒的にC案(奈良市図書館提携)がコスト的にも、メリットデメリット比較でも優位という結果となりました。

2年目以降、コスト的にはトータルコストが最も低いA案(移動図書館)が有利ですが、利用者側からは圧倒的にC案がよいです。奈良市図書館は規模は小さいですが、本館からの取り寄せ利用も可能なのです。そして何と言っても快適な空間利用ができるのは利用者にとってメリット大です。

B案(新規建設)はちょっとびっくりする金額になってしまいました。

参考にするものが思いつかなかったので、吹田市の事業別財務諸表(下記)

http://www.city.suita.osaka.jp/var/rev0/0264/5083/118911191955.pdf

を参考にしたため、規模が大きすぎるというのもあると思いますが、規模を半分にしたとしても、すごい金額です。

試算前は建設費や大規模修繕、撤去費にお金がかかるだろうと思っていたのですが、何よりも高いのは運営経費でした。

(そういう意味では、C案で奈良市に払う負担金の金額はもっと高いかもしれませんが、利用者数から見てそこまでは上がらないでしょう)

実際に数値にしてみると、ずいぶん説得力があるなあと思いました。

このような試算は30分くらいでできますので、ぜひ関心のある方はやってみてください。

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